映像表現をメインに活動している鹿野颯斗さん、書家の松永忍さん、mado-beya代表のちばふみ枝それぞれの切り口で、日常のとあるワンシーンを切り取った作品群。
日常に対して非日常の対立項ではなく、誰かの日常と自分の日常の共通性や違い、自分の日常がありえた可能性などをつかの間想像する時間になればと本展を企画しました。
【展覧会名】mado-beya企画 第3回目「Daily Scenes」展
【会期】2020年7月10日(金)-9月20日(日)
【日時】毎週金・土・日曜のみ/11:00-18:00(入場無料)
【会場】mado-beya(〒986-0822 宮城県石巻市中央2-4-3 石巻のキワマリ荘2階)
【出品作家】鹿野颯斗(写真)/松永忍(書)/ちばふみ枝(彫刻)
※新型コロナウイルス感染症対策の観点から、会期や時間が変更となる場合がございます。
■■■ご来場予定のお客様へのお願い■■■
石巻のキワマリ荘およびmado-beyaでは現在、新型コロナウイルスなどの感染症予防及び感染拡大防止のため、以下の対策を実施しております。お手数をおかけいたしますが、ご協力のほどお願い申し上げます。
・発熱(37.5℃以上)や風邪の症状がある方、咳が続くなど体調に不安のあるお客様は、ご来場をご遠慮ください。
・建物入口に消毒液を設置しておりますので、ご入場の際に手指消毒をお願いいたします。
・会場内ではマスクの着用またはハンカチなどで口元を覆っていただくようご対応をお願いいたします。
・会場内での飲食は禁止とさせていただき、長時間の滞在をご遠慮いただいております。
・有事の際にご連絡ができますように芳名帳へのご記帳をお願いいたします。
また、石巻のキワマリ荘の管理・出品アーティストにおいては、マスクの着用を徹底するとともに、管理担当以外は特別用事がない限り在廊いたしません。
会場の換気は1時間に1回程度行い、家具、ドアの引手、階段手摺など多くの方が手を触れる場所には、定期的に消毒清掃を行います。
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【作者】鹿野颯斗
【タイトル】Move
【素材・技法】光沢紙、インクジェットプリンタ、レンチキュラーレンズ
【制作年】2020年
電車に乗っているとき、散歩をしているとき、移動することで視点が移り変わり、見えてくる風景も変わる。人間は移動する。一箇所にとどまり続けることはない。立ち止まっているように見えて、身体は前後左右に揺れ動き、視線は別の方向へと動き続ける。完全に静止することはない。
空間、身体、感覚の関係性を捉えるために、空間の移動とイメージの変化を連動させた作品を制作した。移動することでイメージが変化する。正面で立ち止まるのではなく、移動しながら鑑賞することになる。一歩動けば、イメージが変化し続ける。これは、移動しながら鑑賞し、移動しながら考えるための作品。
【作者】松永忍
【タイトル】左から:朱/青/黄
【素材・技法】色紙、額
【制作年】2020年
「朱」
陽当たりの悪い隙間でも、今いる場所で懸命に花はひらく。屈託のない輝きは、人の足を止める力がある。
遠くばかり見ず、今ある目の前の日々を大切に育み、私もここでイキイキと花開きたい。
「青」(夏目漱石の句)
漱石の食卓の上かもしれない一句に、猛烈に想像を掻き立てられた。海中の死闘、蟹も深傷を負ったのか。慎んで「いただきます」。
「黄」(宮沢賢治『雪わたり』より)
賢治の眼が欲しい。彼の目ならば、私の日常もどんなにあざやかに映るだろう。
【作者】ちばふみ枝
【タイトル】左から:仕事運と東と/金運と西と/才能運と南と/対人運と北と
【素材・技法】MDF、塗料、インクジェットプリント
【制作年】2006年
雑然と人が行き交う駅構内に「レインボーフラワー」という色風水にちなんだカラフルな造花が売られていたのは確か池袋。風水かぁとなんとなく気になって検索してみると、造花は風水的にはNGとのこと。
横文字と占術に託されたおしゃれ感とご利益という何とも言えない組み合わせに、存在意義の危うい「レインボーフラワー」。東京にいながら、どんなお宅に持ち帰られるのか、はたして実家の花瓶に挿されていないとも言い切れないなと想像が膨らみ、虚実の関係性の観点から、2006年の初個展の題材にして制作した作品。
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