EXHIBITION

mado-beya企画 第9回目 伊東 卓 写真展「光の穴」




人間の手によって造られた穴、壕の痕跡を写すことで、「光」の存在を注意深く掘り当てるかのような伊東の「光の穴」シリーズ。令和2年度宮城県芸術選奨新人賞受賞作品。


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mado-beyaの小さな隠れ家的スペースに伊東さんの「光の穴」が現れたらどのような光景になるのだろう、という代表ちばの好奇心から今回の展示が実現しました。ぜひ空間に足を踏み入れ、作品をご体感ください。


【展覧会名】mado-beya企画 第9回目 伊東 卓 写真展「光の穴」

【会期】2022年4月9日(土)-5月29日(日)

【日時】毎週土・日曜のみ/11:00-18:00(入場無料)

【会場】mado-beya(〒986-0822 宮城県石巻市中央2-4-3 石巻のキワマリ荘2階)

※新型コロナウイルス感染症対策の観点から、会期や時間が変更となる場合がございます。



■■■ご来場予定のお客様へのお願い■■■

石巻のキワマリ荘およびmado-beyaでは現在、新型コロナウイルスなどの感染症予防及び感染拡大防止のため、以下の対策を実施しております。お手数をおかけいたしますが、ご協力のほどお願い申し上げます。

・発熱(37.5℃以上)や風邪の症状がある方、咳が続くなど体調に不安のあるお客様は、ご来場をご遠慮ください。

・建物入口に消毒液を設置しておりますので、ご入場の際に手指消毒をお願いいたします。

・会場内ではマスクの着用をお願いいたします。

・会場内での飲食は禁止とさせていただき、長時間の滞在をご遠慮いただいております。

・有事の際にご連絡ができますように芳名帳へのご記帳をお願いいたします。

また、石巻のキワマリ荘の管理・出品アーティストにおいては、マスクの着用を徹底するとともに、管理担当以外は特別用事がない限り在廊いたしません。

会場の換気は1時間に1回程度行い、家具、ドアの引手、階段手摺など多くの方が手を触れる場所には、定期的に消毒清掃を行います。

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光の穴 (仙台市宮城野区岩切)

2020年






光の穴 (仙台市青葉区川内)

2020年








「光の穴」


穴は息苦しいほどの闇が充満していた。

光は反射するものを捉えられず、虚しく落ちる。

ここでは影のほうが実体ではないか。

特攻艇「震洋」の格納壕、陸軍弾薬庫跡、防空壕、水力発電跡、炭坑跡_。

穴は入口であり出口だった。

国家の巨大な力が介在して造られた建造物。それらはやがて衰退の道を辿り朽ち果てていった。

共通して漂うのは錆だった。

建築があらかじめ廃墟を前提として造られるならば、歴史もまた廃墟を包含しているのではないか。

東日本大震災があり廃墟が目の前にあった。

それは思い描いてきた歴史の中の廃墟とは違っていた。

目の前に広がる風景と夢想していた廃墟との落差にただ呆然とするしかなかった。

それ以来身体に廃墟を抱え込んでいる。

十年を経て記憶が薄らいできても身体の廃墟は残り続け、錆のように浸食するのだろう。

特攻隊員として戦死した親戚の存在が気になり足跡を追うようになった。

関東地方にあるかつて訓練を受けた飛行場跡地は、その痕跡は残されておらず、今では区分けされた畑がどこまでも広がっていた。


伊東卓


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