フェスティバルFUKUSHIMA!2021「越境する意志/The Will to Cross Borders」
2021年9月4日(土)-10月17日(日)
福島市 四季の里
「くすんだベール2011-2021」
2021年
《くすんだベールの干渉》
額装写真(A4、6切、2L)、太子額装詩
2021年(撮影年:2011)
《海とカモシカ》
A3フレーム写真、アクリル加工写真、25角額装写真
2021年(撮影年:2019-2020)
《くすんだベール》
MDF、塗料、布
2021年
テキスト執筆:ちばふみ枝
石巻市を拠点に活動する彫刻家、ちばふみ枝が「石巻のキワマリ荘」内で運営するスペース「mado-beya」にて、「海とカモシカ」という小さな写真の個展*1を開催しているのをこの春先にたまたま観た。津波による被害を受けた実家の建物には現在は誰も住んでいないながらも、震災後石巻に戻ったちばがアトリエとして使っているという。この個展の写真はその実家/アトリエで撮影されたものだが、改めてシャッターを押すまでに約8年という時間が経っていることが、何かを消化して(できているかは僕には分からない)向き合うための自然の時間の単位なのかなと思った。そのすぐ後くらいに岩手での個展*2には足を運べなかったが、その家の記憶の断片をモチーフとした彫刻を制作したと聞いて、写真と彫刻を一緒に並べた展示をしてみないかと提案した。一面の壁には、2011年の4-5月に実家を片付けた際に撮影した写真と同6月に書いた詩、もう一面の壁は、2019年から再開した実家の整理をしながら撮影した写真、中央の空間には2021年に制作した彫刻作品が展示されている。
*1―「海とカモシカ」という小さな写真の個展=2021年4月16日~6月27日に開催されたmado-beya企画 第6回目 ちばふみ枝「海とカモシカ 写真展」
*2― 岩手での個展=2021年5月15日~5月30日に岩手県盛岡市のCyg art galleryで開催されたちばふみ枝個展「いくつもの小さな広場」
テキスト執筆:中﨑透(美術家/「越境する意志/The Will to Cross Borders」キュレーター)
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【展覧会情報|フェスティバルFUKUSHIMA!2021】
「越境する意志/The Will to Cross Borders」2021年9月4日(土)-10月17日(日)
■フェスティバルFUKUSHIMA!2021「越境する意志/The Will to Cross Borders」
■会期:2021年8月15日(日) 9月4日(土)-10月17日(日)/12:00〜18:00 ※ 土日祝日のみオープン
■会場 :福島市 四季の里 / 憩いの館(福島市荒井字上鷺西 1-1)
■観覧料:一般1,000円、小学生以下無料
■アーティスト:岩根愛、ちばふみ枝、中﨑透、中村葵、藤井光
■キュレーター:中﨑透
■会場構成:アサノコウタ
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【ポリタスTV放送情報|2021年11月2日】
ジャーナリスト津田大介さんのインターネット放送番組「ポリタスTV」にて、フェスティバルFUKUSHIMA!2021について取り上げていただいた放送回が無料アーカイブとなっています。
石巻のキワマリ荘やmado-beyaについても14:20あたりからご紹介いただいてるので、下記URLよりぜひご覧ください。
ポリタスTV
福島の名物復興イベント フェスティバルFUKUSHIMA!節目の10年と今後 立ち上げた大友良英さんらにインタビュー | ゲスト:大友良英、中崎透(11/2)
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